それでもプロが無償で仕事をするのはよくない

http://d.hatena.ne.jp/m-bird/20080620/1213962543
http://d.hatena.ne.jp/Nagise/20080621/1214029512
http://d.hatena.ne.jp/z0rac/20080620/1213962107
問題にすべきは嫌儲ではない。業界沈没である。


あのさ、ウェブ業界がインターネットの流行以降、一時のダンピング合戦を未だに業界全体の価格崩壊と低賃金として引きずってるの知らないの? Webって本格的にやろうとするならば一般デザイン、ユーザビリティ、みたいな工業デザインチックな分野からSEO、HTML、CSS、果てはActionScriptプログラマ的な仕事もあるし、それを一人でやらないといけないんだよ。それでいて30男で20万ないとかザラ。特にウェブとかはお客さんが素人な事が多いので、アフターサービスが大変なことになる。平気で電話かけてきたり、もう通信パソコン教室と化す。本来はそれは別途保守契約として金とってやるべきなんだけど、そうもいってられないのでただでやっちゃう。悪循環。そうやってウェブ業界の労働環境はどんどん悪くなっていく。俺は横で見てるだけだけど。少なくとも、総合的な技術力を単純に比較してみて、ウェブができるプログラマウェブデザイナー という構図である限りはウェブ業界はよくならない。俺は本業はプログラマであってウェブ知識は趣味の範疇であり、ウェブシステムが増えてきた昨今ではそれは俺の「プログラマの付加価値」として仕事うめーなのだけど、その程度の知識がないウェブデザイナーが多すぎる。ウェブ業界を支える人間の多くが「ドリウィ使えるただの人」であるうちはウェブ業界のスパルタ化はとどまらない。そこには顧客の「サポートくらいただでしてくれていいじゃん」「ちょっとくらいで金とんなよ」という強い圧力がある。健全な経営をしているウェブ会社はそのへんきっちり金とっているし、それだけの仕事をビシっとする。今回の「パッケージ絵を無償で書く」という事例ができてしまうと、彼のせいで今後生活が苦しくなるイラストレーターが必ずでてくる。つーか、頼むほうも頼むほうだよな、プロにただでやってくれとかありえねー。日本人ならそんなこと恥ずかしくて言えないよね。だからそういう相手とは仕事しないのが吉。そういう相手と仕事しないと食っていけないのは、プロとして一人前じゃないんだよ。