ワインの当たり外れについて

http://d.hatena.ne.jp/takerunba/20091120/p2

95年「ここ数年で一番出来が良い」

96年「10年に1度の逸品」

97年「1976年以来の品質」

98年「10年に1度の当たり年」

99年「品質は昨年より良い」

00年「出来は上々で申し分の無い仕上がり」

01年「ここ10年で最高」

02年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」「1995年以来の出来」

03年「100年に1度の出来」「近年にない良い出来」

04年「香りが強く中々の出来栄え」

05年「ここ数年で最高」

06年「昨年同様良い出来栄え」

07年「柔らかく果実味が豊かで上質な味わい」

08年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」

09年「50年に1度の出来栄え」←イマココ

俺以上にグルメなタケルンバ卿は当然知っててこんなことを言ってるんだと思うけど、補足してみる。


ワインの出来不出来に致命的にかかわるものが2つあって、それは「葡萄の出来」と「醸造所の腕」だ。


葡萄の出来についてはwikipediaが詳しいので適当に参考にしてちょ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3#.E3.83.96.E3.83.89.E3.82.A6.E4.BD.9C.E3.82.8A


ワインというのは長い歴史があって、どの地方でどういうワインが作られるかというのは十分データがあるので、経験の浅い醸造所でも、いい葡萄をきちんと仕込めば、基本的にはそこそこおいしいワインが作れる。ただしあくまで「基本的に」である。
都会に住んでいるとつい忘れてしまうが、農産物とは常に品質のばらつくものである。毎年いい葡萄が収穫できるわけがない。評価の高い熟練と新人ではそこで差がつく。ワインの醸造所というのは膨大な数があるので、本当に詳しい人でないと到底判別できるものではないが、出来の悪い年だと、普通以下の醸造所では全滅、評価の高い醸造所では長年の経験と勘で工夫を凝らし「よくあの葡萄でここまでのものを作った!」というものになる。


「10年に一度」については、大勢の醸造所が同時並行してワインを作っているわけで、10年に一度のワインの陰に、その域に達しない多くのワインがあるという解釈でいいんじゃないのかなあ。