なぜメイドカフェのツンデレが気持ち悪いか

「大手製造業購買+若手Web系飲み会」というイベントをやった。IT系はIT系ばっかりいつも固まっているので、まあたまには異業種交流でもしようぜ、というかんじ。
20名弱ほど集まったが、そのうち著書が複数あるような有名な方と、本田技研工業の技術開発購買の方と、yteppeiとでテーブルを囲んでおり、さぞすごい話題になるかと思ったらメイドカフェの話になっていた。

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|.....||__|| ( ^ω^ )  どうしてこうなった!? 
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メイドカフェが嫌いだ。風俗に見える。例外はカフェとして評価できる場合で、e-maidはこれにあたる。
メイド喫茶の好き嫌いは意見が分かれる。価値観の問題なので理屈で決着がつかない。常々なにか引っかかる物を感じていたのだけど、ふと理由の一つが頭の中で言語化したので書く。
ツンデレカフェ」なるものがある。メイドカフェツンデレカフェの境界線は曖昧で、おそらく通常のメイドカフェにも「ツンデレ」がウリのメイドさんがいたり、「ツンデレday」なるイベントがあったりもすると思う。なので、とりあえずツンデレカフェ≒メイドカフェとして扱う。
ツンデレカフェでは、客が来ると「なに? 来たの?」みたいな態度で出迎える。メニューはどさっと置き、「何頼むの?」と一貫して高飛車かつ無愛想な態度で接客を行う。客が帰るというとはじめて「えー>< もっといてよー!」となる。
散々言い尽くされているが、これはツンデレではない。
ツンデレというのは本来の語義としては

  • 公の場ではツンケンしていて
  • 二人きりになるとデレデレする

というものである。これはたとえば、外で手を繋ぐのが恥ずかしい、的な感情の延長上にあるものである。広く語られている「素直じゃない」というのとはまた違う。「恥ずかしい」は若干正しいが目的語を取り違えている例も多い。俺には、一般的なツンデレカフェの接客というのは本当に「ただ無愛想で気持ち悪い」だけにしか見えない。
ここまではよく語られていると思うので割愛してもいいのだけど、まあ一応説明した。
もう一つ、見落としがちな重大なポイントがある。
ツンデレ」は、それなりに仲の良い間柄でなければ発動しないのである。そこが萌えと違う。本当に萌えな女の子が通常のカフェで働いていた場合、誰に対しても萌えな接客をするかもしれない。しかし、本当にツンデレな女の子が通常のカフェで働いていても、誰にでもツンデレな接客をするはずがない。逆に、例えばあなたが女友達の働くカフェに行ったら、その女友達は恥ずかしさを隠すためにツンツンした態度で接客したりはしないだろうか? で、後日プライベートで遊んだときに「だってー、恥ずかしかったんだもん」みたいな言い訳をする。全員ではないが、きっとそういう女の子はそれなりにいるのではないか? それこそまさに真のツンデレである。店で得る、定義も違えば意思も紛い物であるツンデレなどとは比較できないほどすばらしいツンデレであることは間違いない。
是非、本当のツンデレを得るために、女友達の働く職場に客として出向いてほしい。