螺旋族であるえがいの進化の可能性を俺が体現した結果をだらだら書くよ

毎度毎度手前味噌で申し訳ないですが、以下をみてほしい。
http://pixy.in/
この間違いに至った経緯をだらだら書く。うざいからうざいと思ったらけしてください。


数年前アフィで月5〜10万ほど稼いでいた。会社を辞めてからは月収の半分がアフィとか。低レベルなりに試行錯誤して、スキルを越えた価値を提供できていたと思う。俺は万能感を感じて「稼ぐ方法は悟った」とか奢っていた。方法が分かると後は単純作業だったので飽きた。


飽きたのと、本職が忙しくなったので更新しなくなった。新規開発もしなくなった。アイデアが出るとドメインはとるのだが、作れなかった。兆候は前からあって、とにかく完成しなかった。SNS作ろうとしてユーザ登録・ログイン・ログアウト作って力尽きたりした。その頃の残骸を見るとけっこうデザインとかよくできているのだが、スキルの低さ以上に「プロジェクトを完成させる能力の低さ」みたいなものを感じる。要は無謀なんである。何か無性に「俺はこのすげーのを作る!」とか息巻いているけど、そのほとんどを途中で力尽きて放棄してしまうことがここ2年ほど続いた。で、俺は自分を信頼するのをやめた。


そういうgdgdが続く時に、 google maps api と出会った。仕事で触るハメになったのがきっかけ(プライベートでは完全に無能だったけど仕事はバリバリやっていた)。案外簡単かつおもしろかった(1ヶ月かかるとおもったら3日でできたレベル)ので、これなら片手間でできるぜーと思って家でちょろっと触ってみた。


だからと言ってすぐにスランプが解消するわけがなく、ラブホマップつくる! とか、ネカフェマップつくる! とか、最初はそれこそチンパンジーにドミノを並べさせるほどにプロジェクト死屍累々だった。えがいウェブアプリよりもひどい状態で放棄されたプロジェクトがいくつもある。
そのなかで、なんとかごにょごにょやってみて一番最初に「とりあえずなんか動いてるといえるかも」なレベルになったのがこれ。
http://himitsukichi.jp/netcafe/index.html
都道府県のリンクは機能してない。市町村だけ。マーカーをクリックしてもなんにもない。下のリンクは店へのリンクにもなってない。はっきりいってひどい。これはえがいサービスと比べて遜色ない。
しかし当時の俺は物ができた(と自分自身で判断できるところまで行った)ことに狂喜乱舞した。それほどスランプはひどかった。それ以上開発を続ける気力もなかった。ちなみに、実際に何回か自分で使った。だから、こいつは立派に役目を果たした。ここで終わっていれば俺は全ての面において今でもえがい以下のままだったと思う。次に述べるが、その後この糞コードは別プロジェクトの部品になったので、こいつは1段のステップとして確実に仕事をした。


その1年以上後。某妙さんに触発されてダーツをやりだしたキモオタの俺は気軽にダーツバーに入れるわけもなく、家で悶々としつつネットで「入れそうな感じ」のダーツバーを探すことに没頭した。ダーツバー検索サイトとかもあるんだけどいまいちしょぼいので自分で作った。コードの一部は↑から流用した。
http://dartsmap.net/
これは一部で公表を得たが、基本的にダーツやってる人ってITリテラシーが極端に低い人間が多い。どこのダーツバーに持って行ってもいまいちいい反応がなかった。どうやらターゲッティングを間違えたらしい。しかしそもそも自分で使う為に作ったサービスであり、その目的はちゃんと達成した上に、少数ではあるが自分以外の役にも立ったので俺的には大成功である。


ここにきてやっと「サービス」と言えるレベルのものを作れたと判断した俺は、以前「サービス未満」の状態で放置していたネットカフェマップをダーツマップの水準まで引き上げられるのでは? と思ってやってみた。数日でできた。
http://pixy.in/netcafemaps/
数年越しに成就した片想いのようで、なんだか肩の荷が下りた気がした。これからはいつでも、旅先でネットカフェを探すのに苦労せずに済むのである。スランプ脱出の光明も見えた気がした。
twitterでできたよ報告をしたところ、ネタフルに推薦していただき、ブログ含めた中でも過去最高レベルの50ブクマがついた。やっぱり地道に役に立つものを作れば評価してもらえるのを改めて実感した。
ここでは、マップ自体の機能はほとんど進化していないけれど、携帯GPSに対応した。


やっと直近になる。関東に引っ越してきて、本格的に公衆無線LANを使いたくなったので、作る事にした。理由はそれだけではなく、1ヶ月半ほどニートをしていていいかげんうずうずというか、何もしていない自分に危機感を感じていたのもある。けだしプログラマというものは金をもらおうがもらおうまいがプログラムを組むものである。
http://pixy.in/hotspotmaps/
今回はリリース前に友達にレビューしてもらった。「デザインがださい」という意見が多かったので、なんとかすることにした。朝の5時まで寝ずに意地でなんとかした。何とかした頃にはその友達はもう寝てしまっていたので、しょうがなく自分のブログにコッソリ公開した。おりしもえがい熱が再燃しつつあり、彼は同じ時間帯に宿題.inをリリースした。これに負けたらやだなあと思いつつ寝た。
起きたら30ブクマほどいっていた。正直、俺の本命は色々因縁のあるネットカフェマップで、公衆無線LANマップは小手先のものだったので余り思い入れはなかった。へーすげーと思いながら昼下がりの日曜日をだらーっとしていた。宿題.inも同じくらいブクマを稼いでいた。
ぽにょ見て帰ってきたら130ブクマになっていた。我が目を疑った。日付が変わる頃には300を越えていた。現在では600を越えている。あんな下らないもので大量にブクマを稼ぎやがってみたいな僻みとか、そういうえがいへのネガティブコンプレックスは完全に消えた。
ちょうどその頃だれかが全く関係ない別エントリで「本当に便利なはてブにはほとんどコメントがつかない」ということを言っており、公衆無線LANマップはまさにそういう扱いだった。俺自身ブクマが汚れるのがイヤでセルクマ以外では2ch的なブクマの使い方はしないので、そのスタイルのブクマユーザに支持されたのが一番嬉しかった。あれを作ったのが私という事に気付かずブクマしてくれた人もいて、それもまたえがいと対極的だった。自分の名前で売り込んだものではなく、サービスそのものを評価してもらった結果のブクマだからである。


freespotしか使えないから名前を変えろという意見が複数あったので、自分でも契約しているyahoo無線LANのポイントを追加した。
客観的には俺はもうスランプではないかもしれないが、自分自身の感覚はほとんど深刻なスランプ中と変わっていない。注意力は散漫で、すぐ手が止まり、他に気がいき、そういう状態で開発している。そのかわり、そういう状態でも開発が進むような手法を編み出した。
他の物に気がつられたらさっさとプログラミングを放棄する。どうせ集中力がもたずその先の遊びもすぐに気が散ってしまうので、そうしたらプログラミングに戻る。そういうめちゃくちゃなプログラミング体制をとっている。デザインで悩まない。システムが先。データの正確性にこだわりすぎない。1000件中10件くらい間違ったデータがあっても気にしない。とにかく自動化。遊ぶならバッチ走らせて遊ぶ。目的のために理性的にいろいろな条件の取捨選択をできるようになった。過去の失敗から明日の自分を信用していないので、なんとかその時々の作業で常にセーブポイントまでたどり着けるように最短コースを選択する。宝箱とか完全スルー。あとからとればいい。すげーよさそうな宝箱が見えても寄り道しない。レベルアップすればあとで楽勝でとれるし。


もっと進化したい。