人月から解放される方法

http://d.hatena.ne.jp/Nagise/20080629/1214740915

* 技術がいらない会社
* 技術が必要な会社
* 技術を生み出す会社

ってのがあって、パーセンテージは90,9,1って感じだと思えばいい。

とりあえず私は9で働いています。というか、90も9もある会社なんだけど「9じゃないとやらねーYOバーヤバーヤ!」っていって強引に9の仕事をやっています。これからもそうするつもりです。

そんなわけで、技術力をうまく金に換えたければ、腕を誇示して月の単価を引き上げてもらうか、出向いて仕事をするって方向性から決別して自社で開発をする「持ち帰り」と呼ばれる形態にする。
結局、大抵は全社の単金引き上げ交渉ぐらいしかしないのだけど、それで増える金額なんてたかが知れている。その辺に転がっている連中から2割ぐらい高値で取引できたら相当に頑張った方。そんなものは30時間ばかしの残業代でひっくりかえる程度の金額だ。

持ち帰りそのものが難しい? たしかに大手SIerの案件では難しいでしょう。つーかあんなつまらん連中といつまでもつるんでると時代に流されて排水溝に吸い込まれますよ。

ウェブ製作会社と仲良くしましょう。必ずシステムの相談をされます。メッセとかスカイプを普段から使っている先進的なところと仲良くなりましょう。仕事中に相談がくるので、その場で最適なシステム構成と運用手順について提案でき、その日中に見積もりを送ることができます。そこで得た仕事はすべて自動的に持ち帰り案件になります。

.NETをやりましょう。LLはウェブと親和性が高いので、LL技術者を抱えているウェブ製作会社は大いです。しかし、.NETの技術者を抱えているウェブ製作会社はあんまりありません。ユーザ企業がある程度大手になるとサーバが全部Windowsだったりします。ここはウェブ製作会社にとってめちゃくちゃおいしい仕事になりますが、まともな.NET技術者は希少で、需要が非常に高いです。どういうことかというと、.NETというのはVSという死ぬほど便利なツールのせいで、ウェブでいういわゆる「ドリウィが使えるただの人」的な「VSが使えるただの人」が大量生産されている状態で、「HTMLをタグ内できるマークアップエンジニア」的な「バリバリ内部設計できるプログラマ」があんまりいません。しかも、本格的なプログラマは単価が高いのでそもそも平均的な人件費の高いウェブ会社は.NETプログラマを抱える余裕がありません。外注で受けましょう。どう転んでも持ち帰りになる案件がそこらじゅうにごろごろしています。

私もゲームにあこがれて、間違ってプログラマになってしまった人間のうちの一人です。しかも作りたいのは鬼畜王です。今ではゲーム業界なんかに行かなくて本当によかったと思っています。

私も最初は2年ほど大手SIerの奴隷的な仕事をしてきたけど、振り返ってみると本当にさっぱり技術はつかなかった。強いて言うなら、ソースを読む力はだいぶついたかもしれないが、OOPもまっとうに身につかなかったし、読むソースのレベルが低いのでさもありなんである。

私が本当に「めきめき」伸びたのは某やねう時代なので、現在SIerの奴隷現場にいる若手プログラマは、あるところで現状に見切りをつけて、自社内で受託開発をしている小規模ソフトハウスに転職することをお勧めする。そのためにも、自宅での独学は絶対に必要になるのだが、それをしたいかしたくないか、できるかできないか が、IT業界で一人前の開発者になれるか永遠に人月の奴隷で居続けるかの分水嶺だと思う。